COLUMN

「インターネット、マスメディアの健康情報にリスクがあることをご存知ですか?」

日本では、ダイエットに関心のある女性、貧血気味の女性が多く存在しています。
では上記の日本女性は日常どのようなことに心がけるのでしょう。
食事改善から入るケースが多く、ダイエットに関心のある方は炭水化物を控え、貧血気味の方はレバーなどを多く摂取しているようです。
では、本当にその食事改善は正しいのでしょうか?

例にある炭水化物ダイエットは、炭水化物を抜いて動物性食品を過剰に摂取するということにつながるので、生活習慣病になる可能性が非常に高いです。その結果、最も重要な脳への血流が悪くなる為、頭痛や倦怠感につながります。
また、悪徳なサプリメント(下剤と利尿薬まじりの痩せ薬)と併用することで状況は更に悪化する危険性が高いのです。

もう一つの、貧血気味の方がレバーをとることは良いのですが、
総コレストロール・中性脂肪の血液検査値の高い方が過剰摂取してしまうと、高脂血症の危険性が伴います。その結果、動脈硬化が進み、脳の動脈が詰まれば脳梗塞、心臓の動脈が詰まれば心筋梗塞を起こします。

生活習慣病とは、大きく糖尿病、脳卒中、心臓病、高脂血症、高血圧、肥満を指しますが、毎日の不摂生な食習慣の積み重ねにより引き起こされる病気です。日本人の死亡要因の3分の2が生活習慣病だと言われています。
このリスクを回避しなければ、真のダイエットや食事改善はありえないのです。

日本はご存知の通り平均寿命第1位の国です。
平均は81,9歳(出典:世界銀行2003)で、男女別では
男性は78.3歳、女性は85.2歳(厚生労働省、「2002年簡易生命表」)となっています。
更に日本人の平均寿命は2050年には90歳を超える(米民間人口研究所のマウンテンビュー・リサーチ社) と言われています。
その主要因は食文化、特に和食文化にあると言われていますが、上記のようにインターネット、マスメディアの健康情報に汚染されてきています。

次に日本の予防医学、医療制度についてふれなければなりません。
現在、厚生労働省の提唱する医療診療報酬制度に課題があるのかもしれません。病気の治療に対する決められた定額払いが現在広く展開しようとしています。例えば、完治していなくても退院を促されることもその制度の課題とも言えます。これが米国を参考に作成された制度です。
これに比較される人頭制度(英国式)があります。人頭制度とは利用者は予め自分の利用する医師や病院に登録し、医師や病院は、その登録患者数によって定まった額の診療報酬を実際の医療サービスの提供とは関係なく、事前に受け取る方式です。
さらに、この制度の査定基準に用いられる指標は、患者の満足度、単位当たり入院数が少ないこと、平均入院日数短いこと、専門医への紹介、検診、地域に密着したフィットネスへの紹介などがあり、査定に達成しない場合、病院は報酬を受け取れない仕組みになっています。従って医師は、予防医学への知識を深くし患者が病気にならないような食事改善、運動指導を行い、英国は比較的日本と同様高齢国でありながら医療費の肥大化が食い止められています。

予防医学とは言葉にすれば簡単なことです。病気にかかる前に最適な食事、適度な運動ができていることが予防なのです。
しかし、その判断が上記のように自己責任であったり、ある一点をとれば正しいのですが、その人にとって間違った健康情報であったり、総括的に判断しなければならない場合、個人の知識では不可能であることが多いのです。

自己責任であることには変わりないので、我々は様々な健康情報を選別して、より信頼のできるパートナー、相談・指導ができる企業、かかりつけ医を見つけなければならないのです。 このように日本が予防医学に力を入れると言うより、診療の質の向上よるコストダウンに力が注がれています。

このように、自ら予防医学に関心を持ち、古きを温めて新しきを知る精神で再度日本の良き食文化を見つめ直す時がきたのではないでしょうか?